3.コスプレ

コスプレとは、衣装を意味する「コスチューム」と、演技や演奏を意味する「プレイ」を組み合わせた造語の「コスチュームプレイ」をさらに略した言葉です。過去にはいろいろな使われ方をしていましたが、現在ではコスプレと言ったら、アニメや漫画、ゲーム、歌手などを好きな方たちが、気に入ったキャラクターや好きな歌手の着ている衣装や髪型を真似て作った洋服や小物を身に着け、自身がそのキャラクターや歌手になりきることをさしています。

そしてコスプレをしたら、同人誌即売会やコスプレをした方々が集まるイベント、好きな歌手のライブ会場などに集まるため、コスプレはそれらの場所で多く見ることができます。なお、コスプレを行う方々のことは「コスプレイヤー」と呼ばれ、中でも特にアニメや漫画、ゲームなど登場人物などを真似してコスプレを行う人は「レイヤー」、ビジュアル系バンドを真似してコスプレを行う人を「コス」と呼んでいます。コスプレも広い意味で言えば、仮装や扮装を意味していますが、若者文化、またはオタク文化の一環をさしていることの方が多いため、時代祭の武者行列や仮面舞踏会のような日本文化または外国文化の一環として行う仮装や扮装とは一線を画して使われています。

コスプレのルーツをさかのぼると、1960年代のアメリカで行われていたSF大会等のイベントにおいて、人気アメリカSFドラマの「スタートレック」に登場する人物の仮装大会が行われていたところまで行き着きます。その頃は、コスプレではなく「マスカレード(masquerade)」と言われており、まだコスプレという年から1970年代にかけて、コスチューム・ショーが開催されるようになっていきました。特に1974年に京都大会では非常にエンターテイメント性が高くなったため、その後日本SF大会では定着したイベントとなっていきました。そして1978年に芦ノ湖で行われた第17回日本SF大会で、SF評論家の小谷真理さんやひかわ玲子さんらがSF小説「火星の秘密兵器」を真似たコスチュームで参加したところ、それを真似したがる方が現れるようになり、徐々に一部のSFファンの間で広がっていくようになりました。ちなみに、この「火星の秘密兵器」の仮装は周囲からはアニメ「海のトリトン」の仮装だと勘違いされたうえ、本人たちも否定しなかったため、日本でのコスプレは「海のトリトン」からだと言われるようになったとされています。そこから徐々に広まっていったコスプレは、同人誌の即売会にも姿を現すようになり、特に1977年に現れた「海のトリトン」のコスプレをした女の子が注目を集めてからは、コミックマーケットで急速に広まっていくようになりました。そしてこの頃になると、アニメを中心として登場人物の仮装をする人たちのことを「コスプレ」と呼ぶようになっていきます。1980年代になると、テレビをはじめとしたマスコミでも取り上げられるようになり、ますますコスプレの認知度は広がっていきました。

そして1990年になると、コスプレにとって大きな影響を与えるアニメが現れます。それが「新世紀エヴァンゲリオン」です。この作品の流行によって、現在のオタク文化で使われるような意味合いでの「コスプレ」という用語が定着するようになり、またコスプレイヤーの数も急激に増えました。またこれと並行して、1990年代初頭に現れたビジュアル系ロックバンドのX JAPANも、ビジュアル系のコスプレイヤーの数を急激に増やした要因となっています。そして、コスプレが徐々に広がっていくにつれ、イベントも同人誌即売会や日本SF大会などで付属的に行われていたという状態から、コスプレが目的となったイベントが開催されるようになっていきました。そこではさらに、コスプレを撮影するアマチュアカメラマンも登場し、カメラ小僧という言葉も生まれるようになりました。現在では、大きなイベントは遊園地やテーマパークでも行われるようになってきていますし、コスプレ専門の雑誌も発売されるようになってきています。さらにコスプレは日本にとどまらず、アジアを中心とした海外にも広がりを見せるようになってきました。現在では、世界中でコスプレは定着するようにさえなってきています。

2016/6/29 更新

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